東京海洋大学フッシング・カレッジ 公開講座58回
		
	「相模湾の魚種と定置網漁法」について
	東京海洋大学 奥山客員教授、神奈川県水産技術センター試験場の石戸谷氏による講義で、
	地元神奈川の魚場、魚の基礎知識に目を向ける良い機会となりました。

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	・日時 8月9日 18:30〜
	・場所 東京海洋大学品川キャンパス
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	※今回の情報公開については 奥山教授の承諾をいただいております

 
	1,相模湾の4つの特長、魅力
	@水深1200mの深い海 深海の水は遠く南極からの冷たい水の層、その種の魚群である。
	A赤道から来る黒潮 幅100〜200kmがフィリピン〜沖縄・熊野灘・伊豆諸島の
	 海の中の山脈にあたって相模湾に入ってくる。黒潮は魚を運ぶベルトコンベアなのだ。
	B魚種の豊富さ 1300種 それ以外にも、蟹類・貝類・海藻が沢山ある。
	C豊かな自然に恵まれた魚場だったが、環境は大きく変化し漁獲高も極端に減少した。
	 水温上昇もあるようだが、相模川・酒匂川のダム建設と同時に河が運ぶ栄養分・砂の流れが
	 変わってしまい、浜が浸食されてしまったことも影響しているのでは、との見方をしている。
	 ブリは昭和54年まで捕れていたが、今は。黒潮にのってやってくるクロマグロも減った。
	 今はイワシ・アジ・サバが主体。小田原沖の定置網漁も減少してしまった。
 
	2,魚の保護運動やルールはない。
	 小さな魚は捕らない。密魚防止、法的規制はない。
	 産卵海の東シナ海は中国が取り放題。
	 現在大きな問題になっている尖閣諸島のことが象徴的ですね。
 
	今回、私は初めてこういう地元の海と魚について知る機会を得ました。
	このカレッジはフィッシングお仲間・一般の方・水産業の方達向けの月例の講座です。
	産学協同での永年の調査研究をされた専門的な切り口は大変興味をひく未知の内容でした。
	身近な県内の海・魚場・魚種の過去と現在のお話から深刻な事態になっていることの危機感を
	感じた次第です。大きな意味でのスローフードの概念と合致するものでした。
 
	街場の魚屋さんは姿を消して、食品売り場で見る海産物や食べる魚についても、海と魚について
	私自身とても見方が変わってきたと感じています。
	地元神奈川の自然がもたらす環境と恵みの変化、漁業の変化、日本人の食生活の変化等、
	深く考えさせられるひとときでした。
	今後もスローフードの観点から学習したいと思います。 井上
		
教室風景